憧れの燕岳登山に行ってきました【北アルプス 燕岳登山】

燕岳登山

ついに、ついに北アルプスの燕岳(2,763m)に登ることができました。

過去4回チャレンジしようとして、すべて雨に邪魔され登ることができなかった燕岳についに登頂しました!(やったー!)

 

これからその全貌をみなさんにご紹介します。

 

出かける前の飲み会で、友だちからも

 

「きっとそれだけチャレンジしても登れないということは、登るなっていうことなんだよー」

 

などと言われながらも諦めることなくチャレンジし、ついに達成したのです。

ほんとうれしい(涙)

燕岳登山コースの説明

燕岳登山地図
はじめにこのブログ記事を読んでいただく前に、今回の燕岳登山コースをさらっとご説明します。

燕岳登山コースは

中房温泉〜第一ベンチ〜第二ベンチ〜第三ベンチ〜富士見ベンチ〜合戦小屋〜合戦沢ノ頭〜燕山荘〜燕岳

という風な順序で向かいます。

 

合戦沢ノ頭から燕山荘の間の尾根を「合戦尾根」と呼び、北アルプス三大急登と呼ばれた尾根がある有名なコースとなります。

 

中房温泉が今回の燕岳登山口がある場所なのですけれど、お盆時期の登山のため、

穂高駅近くの穂高駐車場に車を止めて、臨時バスで中房温泉へ向かいます。

 

地図上ではコースの複雑さは感じませんが、

 

急登を登るため登山初心者のかたは少しゆっくりとした時間配分を取ったほうがいいです

 

・・・いつも思うんですけれど、地図に書いてあるコースタイムは、普段から登山している健脚が歩く時間なんですよね・・・・

 

場所がわかりにくい穂高駐車場への行き方

過去4回チャレンジは、最初の3回は出かける前にすでに天気が雨予報であることがわかっていて事前に断念し(チャレンジとは言わないかもしれませんが、登山計画を練っていたのです)、4回目は登山口まで車で来ていたにもかかわらず、大雨が降り続き断念し、1人寂しく高速道路を走って帰りました。

 

今回からはお盆の時期にチャレンジしようとしたので、登山口付近の駐車場は早朝でも満杯であろうと想像できたことから、長野県安曇野市の穂高駅付近にある「穂高駐車場」に車を駐車して行く計画を立てましした。

 

名古屋から穂高駅に早朝出発という手もあるのですが、体力的にきちんと寝たいなーと考え、近くの旅館を予約し着実に早朝から登山が開始できるように計画を立てました。

 

ですので、事前に穂高駐車場がどこにあるのか見ておこうと思って、安曇野市のホームページを確認し、駐車場位置図(Wordファイル)をiPhoneで開くと・・・

図が崩れて・・・わからない・・・わからない(泣)

図が崩れている穂高駐車場案内

たぶん、PCで見るときちんとした図なのかもしれませんが、iPhoneやスマホのような狭い画面で見ると、情報が崩れてしまうようです。

 

仕方なく車で夜さまよい、ここかな・・・と思ったところに着いたのですが、真っ暗なのであまりわからず・・・・

夜の穂高駐車場

 

しょうがないので、いったん宿泊予定の旅館にたどり着き、この地図をご主人に見せて尋ねてみると

 

「この絵ではわからない。穂高神社はよく行くんだけどなぁ。穂高神社の駐車場のことではないかなぁ・・・」

 

と頼りないお言葉を貰い、明日の朝はいったん穂高神社付近の駐車場に向かい、それでもわからなかったら穂高神社付近にあるコンビニで店員さんに聞こうと決心しながら眠りにつきました。

 

さて、実際の穂積駐車場の場所は下写真の四角の位置にあります。

これから初めて穂積駐車場を使う方もいらっしゃると思いますので写真を載せておきます。

穂高駐車場航空写真

 

無事、穂高駐車場にたどり着き、臨時バスで中房温泉に向かう

穂高駐車場の風景

昨日、おそるおそる昨夜たどり着いた場所へ車で行くと、小型バスが3台来ていて、運転手さんに話を聞くと

 

ここが穂高駐車場だよ

 

と確認が取れほっとしました。

 

穂高駐車場バス亭

もうちょっと駐車場位置図が正確にかいてあればな・・・・

(実際はiPhoneで見ると図が崩れるだけなのですが・・・)

 

このときの時間は6:33なのですが、4人だけの乗車でした。

お盆の時期としてはとても少ないらしく、バスの運転手さんも驚いていました。

バス代は片道1,700円です。

中房温泉行き臨時バス代金

このバスは普段はない臨時バスなので、バスの運転手さんは普段はタクシーの運転手をしているのだそうです。

 

・・・にしては駐車場には車がたくさん止まっているので、きっと北アルプスを縦走している方が多いのでしょうね・・・

 

さあ、いよいよもうすぐ待望の燕岳登山が叶います。
あと約1時間後にようやく実現することになるのです。
(穂高駐車場から中房温泉までバスで約1時間かかります。)

 

5回目のチャレンジで、初めて安曇野の晴れている姿を見ることができました。

中房温泉から第一ベンチへ向かう

中房温泉に着いた臨時バス

7:35ごろ中房温泉に着いてから、中房温泉登山相談所で登山届を出して、念願の燕岳登山に出発です。

中房温泉登山相談所

 

登山口の写真です。この時点で標高1,462mあります。

燕岳登山口

 

トイレもあるので、登山を始める前にトイレを済ましていくといいですね。

 

燕岳の登山と言えば、北アルプス三大急登と言われる「合戦尾根」がある登山として多くの登山家には知られているコースなのですが、今回の登山の経験では、

 

この最初の中房温泉から第一ベンチまでの登りが燕岳登山のなかで最も急登で体力を使うところだ

 

と実感しました。

 

ほんとにきつかったんです。

ですから、無理せず休憩をたびたび取りながら登りました。

 

第一ベンチまでの道のりは生い茂る樹々の中を進みます。

第一ベンチへの道のり1

 

景色が特に見えるわけではないですが、自然いっぱいの登山道を黙々と進みます。

第一ベンチまでの道のり2

 

登山している人は私のほかに、カップルや親子連れ、私のような単独登山をしている人など様々です。ただ、夏休み期間もあって、登山教室の子供たちがたくさん登ってきているので、なかなかの団体さんと並行して登ることになってしまいました。

 

蝉の鳴き声を聞きながら、黙々とひとり登山を続けます。

 

7:45に中房温泉を出発してから、9:14に第一ベンチに到着しました。

sekaana_2019092314

地図のコースタイムは中房温泉から次の第二ベンチまでで1時間と書いてあるので、仮に地図のコースタイムが45分くらいであれば、ざっとその2倍くらいの時間をかけて私は登って来ています。

 

ちょっぴり体力をつけなきゃな・・・と感じましたが、木々を眺めつつ、写真を撮りつつ。そんな登山が好きです。

 

第一ベンチには、その名前のとおり木のベンチがいくつか設置してあり、そこに座ってみなさん休憩します。私もこの急登の疲れを癒していました。

燕岳登山第一ベンチの様子

 

燕山荘まであと4.5kmかぁ。まだまだ先は長いなー

燕山荘まで4.5km

 

第一ベンチから第二ベンチまでは比較的楽です

第二ベンチへの道のり

次の第二ベンチを目指します。第一ベンチから第二ベンチまでの工程は比較的に楽です。

といっても、登りなのでそれなりに負荷はありますが、きっつーい!という記憶はありません。

 

10:10ごろ第二ベンチに到着しました。

燕岳登山第二ベンチ

 

第二ベンチの空間は写真で見てわかるとおり結構広いので、ちょっぴりご飯とかでもいい場所だと思います。私は登るときはここでは休憩のみでしたけれど、下山時にここでお昼ご飯を食べました。

 

燕山荘まであと3.8kmかぁ。まだ先は長いなー

燕山荘まで3.8km

 

第二ベンチから第三ベンチへ向かいます

燕岳登山第三ベンチへの道のり1

 

この第二ベンチから第三ベンチに向かう工程も比較的楽な道が前半続き、後半が急登になってきます。

燕岳登山第三ベンチへの道のり2

ですが、第一ベンチまでの道のりを考えるとどってことありません。

まだ、木々が生い茂っているので、風景は見えないですね。

 

11:15に第三ベンチに到着しました。

燕岳登山第三ベンチ風景

 

燕山荘まであと2.8kmです。ようやくこの登山の約半分の距離を歩いたことになります。きつい急登が続きますが、やっと半分来たとわかってうれしかったですね。

燕山荘まで2.8km

 

第三ベンチから富士見ベンチへ向かいます

燕岳登山冨士見ベンチ途中の風景

第一ベンチあたりまで聞こえていた蝉の鳴き声はなくなり、ウグイスの鳴き声が聞こえてきます。

 

なかなかの急登ですが、このあたりから少しずつ林の隙間から景色が見えるようになります。

 

ちょうどこの景色が見えるところで、お昼ご飯をとることにしました(持参した菓子パンですけど)。

 

富士見ベンチに着きました。燕山荘まであと2.4km。がんばります。

燕岳登山冨士見ベンチの様子

燕山荘まで2.4km

 

富士見ベンチから合戦小屋へ向かいます

燕岳登山合戦小屋への道のり

富士見ベンチから合戦小屋の工程は急登以外にないという感じでした。

ここでは、手を使って登る岩場のところも出てきますので注意が必要です。

 

登山道の途中に「合戦小屋まで10分」「合戦小屋まで5分」という印が出てくるので、

あと5分ですいかを食べれるー

と呪文を唱えながら歩いていました。

合戦小屋まで10分

 

結構この合戦小屋まで予想より時間をかけて歩いていたので、トイレに行きたい気持ちを我慢しながら向かっていました。

合戦小屋でスイカを食す

燕岳登山合戦小屋

 

13:35に合戦小屋に着きました。

地図上のコースタイムは2時間30分となっていますが、私は約5時間かけて登ってきました。

ちょっぴり予想より時間がかかっていました。

燕岳登山合戦小屋風景

普段風景を楽しみながらゆっくり登っていくのですが、それでもだいたいコースタイムの1.5倍くらいで登っていたので、この燕岳登山がどのくらい急登かがよくわかりました。

(もちろん、私の体力が落ちているのも原因です。)

 

さあ、せっかく合戦小屋に来たので、有名なスイカを食べました。

スイカは合戦小屋で500円で販売されていました。

 

・・・今までの登山経験で初めて登山中にスイカを食べました。

合戦小屋すいか

さーて、そろそろ次へ向かいます。

燕山荘まであと1.7kmのところまで来ています。

ここにいたときに

 

次は北アルプス三大急登の合戦尾根かぁ・・・

どんなところだろう・・・

 

と頭のなかで思い浮かべながら

 

行くっきゃないかー!と自分へ檄を飛ばしていました。

 

燕山荘まで1.7km

 

合戦尾根は緩やかな坂だった・・・・

合戦沢ノ頭

合戦小屋から少し上ったところですぐに合戦沢ノ頭(2,488m)に着きました。

このときも雲がかかっていて風景が見えなかったのですが、晴れていたら北アルプスの山々が見えるところらしいです。

 

見たかったなー

こういうとき風景が見えないと単独登山はさみしいです。

 

この合戦沢ノ頭からが合戦尾根らしかったのですが、ずっと緩やかな上り坂が続いていました。

たぶん、燕岳登山の道中のなかで一番簡単なところだったと思います。

 

少し拍子抜けしながら歩いていました。

 

トンボが飛んでいるところを見ながらのんびり1時間ほど進むと、燕山荘にあっという間につきました。

合戦小屋までの前半戦が非常に厳しい登山だったため、気持ちが少し緩んでいました。

合戦尾根

念願の燕山荘に着きました

燕山荘

15:44に燕山荘にたどり着きました。

何度もチャレンジした甲斐がありました。

 

燕山荘石像

玄関にある石像は何なのだろう?

 

この燕山荘は槍ヶ岳方面と燕岳方面との分岐点になっています。

 

日本登山界では「表銀座」といわれている「燕岳・大天井岳・槍ヶ岳」を結ぶルートです。

北アルプスへ向かう人は、いつかはこの「表銀座」を制覇したいと思うものなのかもしれません。

燕山荘分岐点

私は「この表銀座の最初の山である燕岳には絶対に登りたい」そう思っていました。

それがようやく叶おうとしています。

 

いつか槍ヶ岳にも行ってみたい・・・そう思いながらここにいました。

雲に隠れる槍ヶ岳

残念ながらこのときは槍ヶ岳は見えませんでした。

これから雨がひどくなっていきます。

 

燕岳方面にも雲がかかっていました。

自分の体力を考えるとと、今日はここで休み明日の朝晴れることを願おう、

そう考えました。

 

もし明日雨だったとしてもきっと次がある、そう思っていました。

雲に隠れる燕岳

 

燕山荘での宿泊の様子

燕山荘受付

燕山荘のなかは夏のお盆の登山客でごった返していました。

次から次へとくる宿泊者の受付がひっきりなしに行われていました。

私もその一人です。

・・・ほんとうにすごい人数でした。

 

夏の休日に北アルプスに来るとはこういうことなのだ・・・

と改めて思いました。

 

平日に来れたらなーー

 

売店の様子です。いろんなものが売ってあります。

燕山荘売店

 

燕山荘 Tシャツもたくさんの種類がありました。

私も1枚買いました。

燕山荘Tシャツ陳列

 

燕山荘にあった館内案内図です。

でも私はここに書いていない別館に寝泊まりすることになりました。

燕山荘館内案内図

 

私が案内されたのは、燕山荘の本館たちとは物理的に離れた別館に案内されました。

夕方は豪雨になっていましたが、食事は本館に行かなくてはならないため少し不便でした。

・・・ご飯食べに行くのにびしょぬれになるので・・・

 

燕山荘はなれの別館

一応、山荘のかたに

 

「どうして別館になったのですか?結構早くに予約したと思うのですが・・・」

 

とたずねると

 

「到着順です」

 

と返事が返ってきた。

 

うーん、ちょっぴりがっかり。雨が降って景色も見えなかったのでなんだか悔しかったです。

しかたない・・・

 

別館の様子です。大体4人が寝泊まりできるように上下左右に区切られていました。

海外の登山客もたくさん来ており、さまざまな国の言葉が聞こえてきます。

燕山荘館内の様子

 

ここも満室のようですでに3人の先客がいました。

案内してくれた山荘のかたから

 

「まだ登山客が来る場合は詰めてもらうかもしれません」

 

と言われ、1枚のふとんを2人で使う、という覚悟もしましたが

運よくひとり1枚のふとんを使うことができました。

燕山荘就寝場所

 

・・・さて、気を取り直して、雨のなか夕食を食べに本館に行くと・・・

ちょっとした渋滞でした。写真は夕食に並んでいる人たちです。

・・・こりゃすごい・・・(汗)

私もこの中に並ぶのですが、すぐには食べることができませんでした。

燕山荘夕食渋滞

 

夕食はおいしそうなハンバーグ!

疲れも吹き飛びます。

ごはんとお味噌汁のお替りは何杯でもいけます。

燕山荘夕食

 

夕食後は、外では豪雨が続いていたため、雨が少し落ち着くまで本館をうろちょろしていました。

 

本館の玄関のところには充電コーナーがありました。

山小屋でタコ足配線を見ることになるとは・・・

私もバッテリーを忘れていたので助かりました・・・

燕山荘充電コーナー

 

燕山荘の普段の食事メニューです。お昼とか来たときに食べれるのかなーと思います。

次回来たときはカレーを食べたいです。

燕山荘食事メニュー

 

朝食の時間が張り出してありました。山小屋の朝はすごく早いです。

燕山荘朝食時間

 

ちなみに翌朝の朝食の写真です。

朝の4時半にこれだけの食事を準備していただけることに感謝です。

燕山荘朝食

早朝の燕岳の景色!

燕山荘からみた朝日

朝、奇跡が起きました。

 

昨夜までの雷嵐から変わって日の出の時間だけ燕岳は晴れたのです。

本当に感激しました。

写真では伝わらないかもしれませんが、神々しい風景でした。

 

昨日見えなかった槍ヶ岳もくっきりと姿を現しました。

私はずっと見つめていました。

燕山荘からの槍ヶ岳

 

燕岳もきれいに見えています。願いは叶ったのです。

さあ、燕岳の頂上へ向かいます。

燕山荘から片道30分くらいです。

燕岳風景

 

特に険しい道もなく、ゆっくりと燕岳へ登っていきました。

少しずつ雲が出始めました。

奇跡の快晴から30分後のことです。

燕岳頂上近く

 

頂上の写真です。

ついに着きました。やったー!!

燕岳頂上モニュメント

 

燕岳の頂上はとても狭いです。

みなさんゆずりあって写真を取り合っています。

燕岳頂上風景

 

こうして、ついに燕岳頂上に着きました。

頂上に着いたとたん、頂上は雲に覆われていきます。

 

燕岳イルカ岩

燕岳頂上から燕山荘に戻る途中のイルカ岩です。

すでにあたりは雲で真っ白になっていました。

 

こうして、私の燕岳登山が終わりました。

同じ道を下り戻っていきます。

燕山荘お弁当

下山途中の第二ベンチで食べた燕山荘のお弁当です。

おいしかったですよ!

 

長いブログでしたが、みなさま読んでいただきありがとうございました。

もし燕岳登山のお役に立てたらうれしいです。

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