厚生労働省の調査によれば、平成23年は精神疾患による患者数は約320万人を超え、そのうち、うつ病などは約96万人にのぼっています。これは医療機関に受診している患者数の推計であるため、実際に病院に受診していない人も合わせると相当数の方がかかっていたのではないでしょうか。
平成23年で相当な患者数ですから、平成29年の現在はもっと多くの方が精神疾患に苦しんでいると思います。
今回ご紹介する本は、漫画家 田中圭一さんが描いた「うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち」をご紹介します。
田中圭一さんは、サラリーマンと漫画家の二足のわらじで活躍されていた方のようでして、10年近く「うつ」に悩まされていたかたです。
うつトンネルを抜けたきっかけは、ある本との出会い
田中さんは、10年近くうつ病に悩まされていたそうですが、ある日コンビニに出会った本
自分の「うつ」を治した精神科医の方法(宮島 堅也)
という本に出合ったのがきっかけなのだそうです。
僕はこの本はまだ読んだことがありませんが、作者であり精神科医の宮島先生(みやじっちさん)には講演会でお話をうかがったことがあり、非常に印象に残っています。みやじっちさんは薬を使わずに治療(カウンセリング)を行われる先生として有名なかたです。
みやじっちさんもご自身が7年間のうつを体験されて、自分自身も薬を飲んでいたが、自分も(みやじっちさんの)クライアントも治らなかったため、調べていくについて「考え方、生き方」を変えなければ治らない!という風に考えが至ったのだそうです。
参考までにみやじっちさんのブログサイトのリンクを張っておきますね。
この自分の「うつ」を治した精神科医の方法という本に出合ったことで、田中さんのうつの正体がわかたのだそうです。10年間もうつに苦しんで、この本に出合ったことで変わっていったというのはすごいことですよね。田中さんは、次のようにのべています。
自分に合わない職場で無理してがんばる
↓
それがうまくいかず「自分をきらい」なってゆく
↓
きらわれた体(や脳)は心に対して反抗する
この状況がうつ症状を引き起こしたのだそうです。そのやっつけかたをどうしたのかをまんがのなかでも描いていらっしゃいます。もしかするとこの記事を読んでいるみなさんにも心当たりがあるかたもいるかもしれませんね。僕も過去は無理してがんばっていたことがあったなぁ。
さまざまなうつ経験者のうつ復活劇が描いてあります
このマンガの面白いところは、田中さん自身の話だけでなく、さまざまなジャンルで活躍されている方のうつ体験談を描いているところです。
ゲームクリエーター
編集者
ロックミュージシャンの大槻ケンジさん
元高校教師
AV監督の代々木忠さん
脚本家の一色伸幸さん
などさまざまな方のうつ体験談が描かれています。
そのなかでこれらの方々がどのようにうつから脱出したのかを、うつヌケあるあるとして描いてあります。人によってさまざまですけれども、共通しているのは「自己肯定感」が復活してくることが大切だということをこのマンガを読んでいても感じます。
脚本家 一色伸幸さんのお話で出てくるコメントで以下のようなものが出てきます。
うつは心の風邪・・・ちがうちがう!!風邪なんてなまやさしいもんじゃない
うつは心のガンだ!!
僕もうつを経験したことがあるのですごくわかります。そのうち僕の話もおいおいこのブログでしていこうと思います。
このようにさまざまな方のうつ体験が描いてある貴重なマンガなので、うつに限らず精神疾患に苦しんでいる方や、そういった知り合いをもつ方には一度目をとおしてほしいと思う本です。
田中圭一さんのブログって爆笑(笑)
それで、漫画家 田中圭一さんにすごく興味をもって他にも漫画やサイトがないかなぁーって探してみました。この本の表紙を見てもわかるとおり、最初は
手塚治虫の漫画?
と勘違いするほど手塚治虫さんの絵に似ています。なのでシリアスなマンガとかを描くのかなーと思いきや・・・結構お下劣系なマンガを描く人だったんですね・・・(^^;)
ブログとか読んで爆笑して寝ましたzzz
えっーとー、まぁー、こちらも気分転換にど~ぞ~
この記事を書いたあと、”自分の「うつ」を治した精神科医の方法”を読んで見ました
うつヌケを読んでから、近いうちに宮島先生の本を読んでみようと思っておりましたので、実際に読みました。最近、この「自分の「うつ」を治した精神科医の方法」の書評もブログに書きましたので、よろしければ読んでいただけるとうれしいです。
精神科医が自分のうつ病をどのように克服していったのかを明確に書いてある本であったり、現在の精神医療の問題点をここまで明確に書かれている本はそうそうありません。ぜひ読んでいただけたらと思います。
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