そして生活はつづく 星野 源さんの初めてのエッセイ 【書評】

書評

星野 源さん、最近よくテレビでお見かけするようになりました。

僕はあまりドラマは見ませんけれど、さすがに去年はやったTBSドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」の主題歌「恋」の大ヒットは耳に入っていたので、星野 源さんの存在は知っていました。逃げ恥ダンスはやりましたものね。

あとがきを見ると、2009年8月 という記述があるので実際に本が出されたのは約5年前になるんですね。最初は「この人どんな人なのかなぁ~」と思ったのがきっかけでこのエッセイ「そして生活はつづく」を手に取りました。

 

それで、読んでみると・・・・なんか、星野 源の頼りないところ、ダメなところを自己開示満載したエッセイでした(^^;)

 

本人曰く「自分のダメな部分をなんとかおもしろくしよう」というテーマで書いたらしいので、ほんと最初は読んでて「こりゃダメだぁ~」というのが伝わりつつ、彼の内向的な心情が正直に書かれているときがあって、ちょっぴり考えさせられる内容でもありました。

 

いや、ともかくそういう時期があったのだ。その頃、その番組を見ている時間、ずっと私は「自分は不幸だ」と感じていた記憶がある。つまらない家庭に生まれて、つまらない顔に生まれて、つまらない性格に生まれて、つまらない一生を終えるんだと思っていた。うまく友達と接することができない。女の子と話すにも自信がなくて声が出ない。家に帰っても特に話すことがない。だから自然と自分の部屋に閉じこもっていた。ああつまらない。つまらないなぁ。不幸だ。自分は不幸である。と思っていた。今考えれば、思春期の自意識過剰による普通の悩みなのに、当時は余裕もなく結構つらい思いをしていた。

 

たとえばこういう文章があったりするんですが、要所要所に、彼の少年期の心が描かれていたり、事務所に怒られているときに小学校のころいじめにあっていたころの自分と向き合うシーンがでてきたりして、今の時代のストレスの中を生きてきた幼少期を持っている方が読むと共感できる内容もあるかと思います。

 

いやーでもですね。自分のダメなところを公表できるってすごいなーって思います。ある意味怖いものなしです。それだけ、そういった小さいころの思い出や悩みを克服しているともいえますから。なかなかすごい人だなぁと思って読んでいました(^^)

いや、それにしてもダメさ加減の内容がもりだくさんだ・・・(^^;)

 

読む時間的にもさらりと読めてしまうと思いますので、お時間があるときに「星野 源さんってこんな人だよ~」というのを知りたい人は読んでみることをオススメします。

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